FIRE( Financial Independence, Retire Early = 経済的自立と早期リタイア )を目指す人にとって、避けて通れないのが「必要資産額」の計算です。
その基本となるのが「年間生活費×25倍」という計算式。これは、いわゆる「4%ルール」に基づいた目標設定法です。
(参考の記事はこちら)
でも、実際にこの計算をすると、「25倍なんて現実的じゃない」「ハードルが高すぎる」と感じる方も少なくないはずです。
この記事では、この「25倍」の背景を再度見直しつつ、自分に合った目標を設定する方法を探っていきます。
1. そもそも「4%ルール」って何?
「4%ルール」は、FIREの目標設定でよく用いられる方法で、「年間生活費の25倍の資産を持ち、資産運用を行うことで、その4%を毎年引き出しても資産を減らさずに生活を維持できる」という考え方です。
このルールの背景には、過去の市場データをもとにした研究があり、株式と債券のポートフォリオを長期間運用した場合、平均的な利回りが年4%以上になるとされています。
具体例:
- 年間生活費300万円の場合:300万円 × 25倍 = 必要資産7500万円
- 年間生活費400万円の場合:400万円 × 25倍 = 必要資産1億円
でも、本当にこの計算が全員に当てはまるのでしょうか?
2. 「25倍」に囚われる必要はない
必要資産額は、あくまで「目安」です。自分に合った目標を設定するためには、柔軟な視点が大切です。
具体的なポイント:
- 「サイドFIRE」(セミリタイア)という選択肢
- 完全に仕事を辞めるのではなく、副業や趣味の収入を得ながら生活費の一部を賄う。
- 例:年間生活費300万円のうち、副業収入で100万円を補えるなら、必要資産は( 300万円 – 100万円 )×25倍=5000万円に。
- ライフスタイルや住まいを再考
- 支出の最適化により、必要資産額を大幅に引き下げられる可能性があります。
- 都市から地方への移住を視野に入れると、生活費が大きく抑えられる可能性があります。
3. 自分に合った目標設定の方法
「25倍」という基準を参考にしながら、次の3つのステップで自分に合った目標を設定しましょう。
ステップ1: 現在の生活費を把握する
年間生活費を正確に把握することで、現実的な目標設定ができます。クレジットカードの利用明細や、家計簿アプリを活用して詳細を把握しましょう。
詳細な方法については、こちらの記事をご覧ください。
ステップ2: リタイア後の収入を考慮する
リタイア後も得られる収入(副業、投資、趣味の収入など)をリストアップします。
ステップ3: サイドFIREに必要な資産額を計算する
ステップ1で算出した年間生活費から、ステップ2で見込める年間収入を引きます。その差額に25を掛けた金額が「サイドFIRE」に必要な資産額となります。
まとめ: 25倍は目安にすぎない!
FIREの「25倍ルール」は、万人に共通する絶対的なルールではなく、目標設定のためのひとつの指針にすぎません。重要なのは、自分自身のライフスタイルや価値観に合った柔軟な目標を立てることです。
必要資産額を考える際には「完全リタイア」だけでなく、「サイドFIRE」といった多様な選択肢を検討してみてください。
この記事が、FIREを目指すあなたの第一歩を後押しする助けになれば幸いです。
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